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マンション管理費・修繕積立金の相場はいくら?平均額と高い場合の目安を解説

マンション管理費・修繕積立金の相場はいくらかを解説する図解画像。月額目安と合計3万円前後の負担感を表示
執筆者氏名 「お金のトリセツ」編集部
所属 セゾンファンデックス
執筆日 2026年07月31日

大規模修繕の資金に対応するマンション管理組合ローン|セゾンファンデックス

「マンションの管理費って毎月いくらが普通なんだろう」 「修繕積立金がどんどん上がると聞いたけど本当?」 「管理費と修繕積立金を合わせると月にどれくらいかかるの?」

マンションを購入すると、住宅ローン以外にも毎月支払い続ける費用があります。その代表が管理費と修繕積立金です。

購入前は物件価格や住宅ローンに目が向きやすく、管理費や修繕積立金については「なんとなく払うもの」という認識のまま契約してしまう方も少なくありません。しかし実際には、管理費と修繕積立金を合わせると毎月2万円〜3万円以上かかるケースも多く、将来的な値上げが行われることもあります。購入後に「思ったより負担が大きい」と感じる方がいるのもそのためです。

一方で、管理費や修繕積立金は単純に安ければ良いというものではありません。適切な管理や修繕が行われなければ建物の資産価値は低下し、住民自身が大きな不利益を受ける可能性があります。

この記事では、管理費と修繕積立金の違いから全国平均の相場、高くなりやすいマンションの特徴、値上げの理由、負担が重い場合の考え方までわかりやすく解説します。

管理費と修繕積立金の違い

マンションを購入すると毎月「管理費」と「修繕積立金」を支払います。どちらもマンションを維持するために必要なお金ですが、使い道は大きく異なります。

管理費とは

管理費は、マンションを日常的に維持・管理するための費用です。エントランスや廊下、エレベーター、ゴミ置き場などの共用部分を管理し、設備の保守点検を行うために使われます。具体的には、管理会社への委託費や管理人の人件費、共用部分の清掃費、エレベーター保守費、消防設備点検費、共用部分の電気代・水道代、火災保険料、軽微な修繕費などです。一言でいえば、管理費は「今の快適な生活を維持するためのお金」です。

修繕積立金とは

修繕積立金は、将来の大規模修繕に備えるためのお金です。マンションは築年数の経過とともに少しずつ老朽化します。外壁の劣化、防水機能の低下、給排水管の老朽化などは避けられません。そのためマンションでは長期修繕計画を作成し、外壁補修工事・屋上防水工事・給排水管更新工事・エレベーター更新工事・共用部分の改修工事などの費用を毎月少しずつ積み立てています。

管理費が「現在のためのお金」なら、修繕積立金は「将来のためのお金」です。この2つは目的が異なるため、原則として別々に管理されます。

マンション管理費の相場はいくら?

最も気になるのが「自分のマンションの管理費は高いのか安いのか」という点でしょう。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、駐車場使用料などからの充当額を含む管理費総収入は、月・㎡当たり平均230.1円、月・戸当たり平均17,103円です。

230.1円を70㎡の住戸に単純に当てはめると、月額約16,100円になります。ただし、実際の管理費はマンションの規模や共用設備、管理体制などによって異なるため、これらの金額は全国平均としての参考値と考えましょう。

ただし、管理費はマンションごとに大きく異なります。建物の規模や設備、サービス内容によって決まるためです。

地域別の管理費相場

地域によっても管理費には差があります。国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、駐車場使用料などからの充当額を含む月・戸当たり管理費の平均は、関東が16,105円、北陸・中部が17,123円、近畿が16,763円、中国・四国が18,595円です。

ただし、地域平均だけで管理費が高いか安いかを判断することはできません。マンションの戸数や共用設備、管理員の勤務形態、管理サービスの内容などもあわせて確認することが重要です。

管理費が高くなりやすいマンションの特徴

同じ70㎡でも、管理費が1万円台前半のマンションもあれば3万円近いマンションもあります。最もわかりやすい要因は共用施設の充実度です。コンシェルジュ、ゲストルーム、フィットネスジム、ラウンジ、キッズルーム、ワークスペースなどがあるマンションでは管理費が高くなりやすい傾向があります。24時間有人管理や夜間警備を導入しているマンションも人件費がかかるため管理費は高めです。

また、総戸数が少ない小規模マンションも注意が必要です。管理人や設備保守にかかるコストは一定程度発生するため、戸数が少ないほど一戸あたりの負担が大きくなります。逆に大規模マンションはスケールメリットが働く場合がありますが、共用施設が豪華になるケースも多く、一概に安くなるとは限りません。

修繕積立金の相場はいくら?

管理費の相場がわかったところで、次に気になるのが修繕積立金です。マンションに長く住むほど、実は管理費よりも修繕積立金の方が重要になります。外壁の補修、防水工事、給排水管の更新、エレベーターの交換など、大規模修繕には数千万円から数億円単位の費用がかかるからです。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、駐車場使用料などからの充当額を含む月・戸当たり修繕積立金の平均は13,378円です。充当額を除いた平均は13,054円となっています。

ただし、これらは築年数や建物規模、設備、修繕積立金の徴収方式などが異なるマンションをまとめた平均です。新築時の積立額が低く設定され、段階的に増額するマンションなども含まれるため、全国平均だけを見て「月額1万円前後なら適正」と判断することはできません。

実際に必要な積立額は、マンションの規模や築年数、設備の状況、今後予定されている修繕工事などによって異なります。国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」では、マンションの階数や建築延床面積に応じた修繕積立金の目安が示されており、専有面積70㎡の住戸では月額2万円前後になるケースもあります。

このように、修繕積立金は築年数や建物規模、過去の修繕履歴によって個別差が大きい費用です。

修繕積立金は「㎡単価」で見るとわかりやすい

修繕積立金が高いか安いかを判断するときは、単純な月額だけでなく、住戸の専有面積1㎡当たりの単価で確認すると比較しやすくなります。

たとえば、修繕積立金が同じ月額15,000円でも、専有面積50㎡の住戸では1㎡当たり300円、80㎡の住戸では1㎡当たり約188円です。月額だけを見ると同じ負担に見えますが、専有面積を踏まえると積立水準は異なります。

同ガイドラインでは、マンションの地上階数と建築延床面積ごとに、修繕積立金の平均値と、収集した事例の3分の2が含まれる金額の幅が示されています。

スクロールできます
地上階数・建築延床面積事例の3分の2が含まれる幅平均値
20階未満・5,000㎡未満235~430円/専有㎡・月335円/専有㎡・月
20階未満・5,000㎡以上~10,000㎡未満170~320円/専有㎡・月252円/専有㎡・月
20階未満・10,000㎡以上~20,000㎡未満200~330円/専有㎡・月271円/専有㎡・月
20階未満・20,000㎡以上190~325円/専有㎡・月255円/専有㎡・月
20階以上240~410円/専有㎡・月338円/専有㎡・月

※出典:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」
※表の単価は、住戸の専有面積1㎡当たりの月額です。
※機械式駐車場に必要な修繕費は含まれていません。機械式駐車場がある場合は、別途加算額を確認する必要があります。

たとえば、専有面積70㎡の住戸が、20階未満・建築延床面積5,000㎡未満のマンションにある場合、平均値を使った計算では、335円×70㎡=月額23,450円となります。

一方、ガイドラインが示す235~430円という幅で計算すると、月額16,450円~30,100円です。そのため、平均値から算出した23,450円が、すべてのマンションに共通する適正額というわけではありません。

また、ガイドラインに記載された金額は、実際の長期修繕計画の事例をもとに算出された参考値です。必要な修繕積立金は、建物の形状や設備、築年数、予定している工事の内容、機械式駐車場の有無などによって異なります。

現在の修繕積立金がガイドラインの平均値より低いからといって、直ちに不足しているとは限りません。反対に、平均値を上回っていても、将来予定されている工事費を十分に確保できるとは限りません。金額が適正かどうかは、長期修繕計画や修繕積立金残高、今後の値上げ予定とあわせて確認することが重要です。

管理費と修繕積立金を合わせた相場は月いくら?

マンション購入後の毎月の負担を考えるときは、住宅ローンの返済額だけでなく、管理費と修繕積立金を含めて確認する必要があります。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、駐車場使用料などからの充当額を含む月・戸当たりの平均額は、管理費が17,103円、修繕積立金が13,378円です。両者を合計すると、月額約30,500円になります。

たとえば、住宅ローンの返済額が月12万円の場合、管理費と修繕積立金を加えた毎月の負担は、全国平均を単純に当てはめると約15万500円です。

ただし、管理費や修繕積立金の金額は、マンションの規模や築年数、共用設備、管理体制などによって異なります。特に修繕積立金は、長期修繕計画の見直しに伴って将来値上げされる可能性があるため、購入時の金額だけで判断しないことが大切です。

マンションを所有すると、このほかにも固定資産税・都市計画税、駐車場代、インターネット利用料などがかかる場合があります。固定資産税や都市計画税は毎月支払う費用ではありませんが、年間の支払額を月額に換算して家計に織り込んでおくと、実際の負担を把握しやすくなります。

「現在の家賃と住宅ローンの返済額が同程度だから購入できる」と考えるのではなく、管理費や修繕積立金、税金などを含めた総住居費で比較しましょう。購入時には現在の負担だけでなく、修繕積立金が値上げされた場合でも無理なく支払いを続けられるかを確認しておくことが重要です。

団地の管理費・修繕積立金の相場は?

管理費や修繕積立金について調べていると、「団地型マンションは一般的なマンションより安いのか」「修繕積立金は高くなりやすいのか」と気になる方もいるでしょう。

団地型マンションとは、同じ敷地内に複数の住棟があり、敷地や集会所、駐車場などの共用部分を一体的に管理しているマンションを指します。1棟だけで構成される単棟型マンションとは、建物や共用部分の管理方法が異なる場合があります。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、駐車場使用料などからの充当額を含む月・戸当たり管理費の平均は、団地型が14,925円、単棟型が17,214円です。調査上は、団地型の方が月額約2,300円低くなっています。

一方、同じ集計条件での月・戸当たり修繕積立金の平均は、団地型が13,535円、単棟型が13,300円です。団地型の方がわずかに高いものの、その差は235円にとどまります。そのため、「団地型は修繕積立金が明らかに高い」とまではいえません。

団地型では、複数棟の建物に加えて、敷地内の道路、集会所、給排水設備などが修繕対象になる場合があります。ただし、必要な修繕費は棟数や設備の内容、築年数、過去の修繕状況などによって大きく異なります。団地型か単棟型かという違いだけで、管理費や修繕積立金の適正額を判断することはできません。

特に築年数が経過した団地型マンションを購入する場合は、現在の月額だけでなく、修繕積立金の残高や長期修繕計画、今後予定されている工事、値上げや一時金徴収の予定も確認することが重要です。

また、団地型マンションでは、団地全体の修繕と各住棟の修繕について、費用の負担方法や意思決定の仕組みが分かれている場合があります。中古物件を購入する際は、重要事項調査報告書や管理規約、総会議事録などを確認し、どの範囲の費用を負担するのかも把握しておきましょう。

なぜ修繕積立金は値上げされるのか

マンション購入後、多くの区分所有者が驚くのが修繕積立金の値上げです。購入時は月額8,000円だったのに10年後には15,000円、20年後には20,000円を超えたというケースは珍しくありません。

新築時の設定額が低い

最も多い理由がこれです。新築マンションでは、当初の修繕積立金が低く設定され、一定期間ごとに増額する「段階増額積立方式」が採用されている場合があります。この方式では、長期修繕計画に沿って将来の積立額が引き上げられるため、購入時の金額だけで判断してはいけません。購入前に、現在の修繕積立金だけでなく、長期修繕計画に記載された増額時期や将来の予定額も確認しましょう。

工事費そのものが上昇している

近年はマンション業界全体で修繕費用が上昇しています。建設業界では職人の高齢化と人手不足が深刻化しており、工事費は年々上昇傾向にあります。鉄鋼材・コンクリート関連資材・塗料・防水材・給排水設備なども値上がりが続いており、10年前に1億円でできた工事が現在では1億3,000万円〜1億5,000万円になるケースも珍しくありません。長期修繕計画を作成した時点では十分だった積立金が、実際に工事を行う頃には不足してしまうのです。

計画外の工事が必要になるケースもある

マンションでは当初の想定どおりに進むとは限りません。給排水管の劣化が予想より早かった、外壁のひび割れが深刻だった、耐震補強が必要になった、機械式駐車場の更新が必要になったといったケースです。特に築30年を超えるマンションでは想定外の修繕が発生しやすくなります。その結果、修繕積立金の値上げや一時金徴収が議題にのぼることになります。

管理費や修繕積立金が高いと感じたらどうすればいい?

毎月の負担を見て「うちのマンションは高すぎるのでは?」と思う方もいるでしょう。ただし、安易に値下げを求めるのは危険です。重要なのは、高いか安いかではなく「適正かどうか」です。

管理委託費の見直しを検討する

管理費の多くは管理会社への委託費です。管理会社との契約内容を定期的に見直すことで改善できる場合があります。管理人の勤務時間、清掃頻度、点検内容などを精査し、管理品質を維持しながらコスト削減できる可能性があります。

長期修繕計画を見直す

修繕積立金の場合は長期修繕計画の見直しが有効です。設備数量が現状と異なる、修繕周期が過剰、工事項目が重複しているといったケースが実際にあります。ただし積立金を下げることだけを目的にすると将来の資金不足につながります。専門家の意見も踏まえながら慎重に検討することが大切です。

管理費や修繕積立金が払えないとどうなる?

近年、修繕積立金の値上がりや住宅ローンとの複合負担により、支払いに不安を感じる方も増えています。ただし、管理費や修繕積立金の滞納は軽く考えるべきではありません。

管理費や修繕積立金を滞納すると、管理組合や管理会社から督促を受けることになります。管理規約の内容によっては、遅延損害金や、督促・徴収にかかった費用を請求される場合もあります。

滞納が続いた場合には、支払督促や訴訟などの法的措置が取られ、財産の差し押さえなどの強制執行に進む可能性があります。状況によっては区分所有権の競売が申し立てられることもありますが、滞納しただけで直ちに競売が行われるわけではありません。

管理費や修繕積立金を後回しにせず、支払いが難しいと感じた段階で、早めに管理組合の窓口へ相談することが重要です。

個人として管理費や修繕積立金の負担が重いと感じた場合は、滞納する前に管理組合の窓口へ相談しましょう。連絡せずに滞納を続けるよりも、早い段階で事情を伝えることで、支払方法について相談できる可能性があります。

一方、管理組合全体で大規模修繕などに必要な資金が不足している場合は、区分所有者から一時金を徴収するほか、金融機関から借入れを行う方法もあります。これは、区分所有者個人の滞納分を補うものではなく、管理組合が共用部分の修繕などに必要な資金を調達するためのものです。

セゾンファンデックスの「マンション管理組合ローン」は、大規模修繕工事のほか、マンション共用部分の小修繕や設備の更新・改良などにも利用できます。一時金の徴収だけでは必要な資金を確保することが難しい場合には、資金調達方法のひとつとして検討できます。

ただし、借入れを行うと将来にわたって返済が必要になります。管理組合内で十分に話し合い、修繕計画や返済計画に無理がないかを確認したうえで判断することが重要です。

大規模修繕の資金に対応するマンション管理組合ローン|セゾンファンデックス

中古マンション購入時に必ず確認したいポイント

中古マンションでは現在の管理費の金額だけを見て判断してはいけません。むしろ重要なのは「将来どうなるか」です。

  • 修繕積立金残高:積立金が十分に蓄積されているかを確認しましょう。残高不足は将来の値上げリスクに直結します。
  • 長期修繕計画:今後どのような工事が予定されているか、資金計画に無理がないかを確認します。
  • 修繕積立金の値上げ予定:購入後すぐに値上げが予定されているケースもあります。重要事項調査報告書で必ず確認しましょう。
  • 滞納状況:管理費や修繕積立金の滞納が多いマンションは要注意です。将来的な資金不足リスクがあります。

まとめ

マンションの管理費と修繕積立金は、住宅ローンと並ぶ重要な住居費です。管理費の相場は月額15,000円〜17,000円程度がひとつの目安です。修繕積立金は全国平均で月額約13,000円前後ですが、マンションの規模や築年数によって大きく異なり、国土交通省のガイドラインでは2万円前後が目安となるケースもあります。両者を合わせると毎月3万円前後、場合によってはそれ以上の負担になることも珍しくありません。

修繕積立金は将来的に値上げされる可能性があります。そのためマンションを購入する際は、物件価格や住宅ローンだけではなく「管理費と修繕積立金を含めた総住居費」で判断することが不可欠です。

特に中古マンションでは、修繕積立金残高・長期修繕計画・値上げ予定・滞納状況まで確認しておくことで、購入後の予想外の負担を避けやすくなります。

管理費や修繕積立金は単なるコストではありません。建物の安全性・快適性、そして将来の資産価値を支えるためのお金です。相場だけで判断するのではなく、その金額に見合った管理や修繕が行われているかという視点で確認することが大切です。

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