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住みながら家を売る方法とは?売却後の暮らし方と仲介・買取・リースバックの違いを解説
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| 執筆者氏名 | 「お金のトリセツ」編集部 |
|---|---|
| 所属 | セゾンファンデックス |
| 執筆日 | 2026年03月30日 |
目次
- 住みながら家を売ることはできる?
- 住みながら家を売る方法・資金化する方法は大きく4つある
- 売却後に引っ越すなら「売り先行」の住み替えになる
- 仲介で住みながら家を売る方法
- 買取で住みながら家を売る方法
- 住みながら家を売るメリット
- 住みながら家を売るデメリット
- 住みながら売る場合と空き家にして売る場合の違い
- 住みながら家を売る流れ
- 部屋をあまり見せずに家を売ることはできる?
- 住みながら家を売るときの内覧対策
- 住みながら売却活動を進める前に確認すべきこと
- 住宅ローンが残っていても住みながら家を売れる?
- 住みながら家を売るときによくある失敗
- 住みながら売却活動を進めるのに向いている人・空き家にして売る方が向いている人
- 売却後も同じ家に住み続けたい場合はリースバックを検討する
- リースバックとリバースモーゲージの違い
- リースバックを検討するときの注意点
- 住みながら家を売るときによくある質問
- 売却後も住み続けたい場合のよくある質問
- まとめ|住みながら家を売るなら「売却後の暮らし」まで考える
- セゾンのリースバックについて
「今の家を売りたい。でも、まだ引っ越し先が決まっていない」「住宅ローンが残っているので、先に新居を買うのは不安」「できれば家を売ったあとも、このまま住み続けたい」
自宅の売却を考え始めると、多くの人が最初にぶつかるのが「住んだまま売却活動を進めてもいいのか」という疑問です。
結論からいえば、住みながら家を売ることは可能です。マイホームの住み替えでは、今の家に住みながら売却活動を行い、買主が決まってから引っ越すというケースも珍しくありません。
ただ、「住みながら家を売る」という言葉には、実は2つの意味が混ざっています。
ひとつは、売却活動中は今の家に住み、売却後に新居や賃貸住宅へ移る方法。いわゆる「売り先行」の住み替えです。もうひとつは、自宅を売却したあとも同じ家に住み続ける方法で、こちらはリースバックなどの仕組みが必要になります。
この2つを区別しないまま売却活動を始めると、「思ったより早く売れたのに引っ越し先がない」「内覧対応が想像以上に大変だった」「売ったあとも住めると思っていたのに、実際は引っ越しが必要だった」といったすれ違いが起こりがちです。
この記事では前半で、売却活動中も今の家に住みながら買主を探し、売却後に新居や賃貸住宅へ移る一般的な売却方法を解説します。仲介と買取の違い、売り先行の考え方、内覧対策、住宅ローンが残っている場合の注意点まで順を追って整理したうえで、後半では「売却後も同じ家に住み続けたい」場合の選択肢としてリースバックを取り上げ、自宅を担保に資金を借りるリバースモーゲージとの違いもあわせて解説します。
住みながら家を売ることはできる?
住みながら家を売ることはできます。
不動産の売却は、買主が決まり、売買契約を結び、決済・引き渡しを終えるまで、売主がそれまでどおり自宅に住み続けても問題ありません。売却活動をスタートした時点で、すぐに退去しなければならないわけではないのです。
ただし、その間は購入希望者の内覧に対応する必要があります。間取りや日当たり、設備の状態、収納の広さ、周辺環境などを実際に見てもらって初めて、購入の判断材料がそろうからです。
つまり、住みながら売ること自体は難しくありませんが、通常の売却では「買主に引き渡す時点で空室にする」のが基本になります。売却後もそのまま住み続けたい場合は、通常の仲介売却ではなく、リースバックのような別の仕組みを検討する必要があります。
ここでまず整理しておきたいのが、自分が望んでいるのはどちらの形なのか、という点です。この記事では、前半で「売却活動中だけ今の家に住み、売却後は引っ越す」仲介・買取の話を中心に解説し、後半で「売却後も同じ家に住み続けたい」場合のリースバックについて詳しく見ていきます。
| 希望 | 主な選択肢 | 考え方 |
| 売却活動中だけ今の家に住み、売却後は引っ越す | 仲介・買取 | 住み替えや資金整理を目的とした一般的な売却 |
| 自宅を売却したあとも、同じ家に住み続けたい | リースバック | 売却後に賃貸借契約を結び、家賃を払いながら住み続ける |
| 自宅の所有権を残したまま資金を調達したい | リバースモーゲージなど | 売却ではなく、自宅を担保にした借入を検討する |
同じ「住みながら家を売る」でも、売却後に引っ越すのか、住み続けたいのかによって、選ぶべき方法はまったく変わってきます。
住みながら家を売る方法・資金化する方法は大きく4つある
住みながら家を売る、あるいは住み続けながら資金化する方法には、仲介・買取・リースバック・リバースモーゲージという4つの選択肢があります。ただし、仲介・買取とリースバックでは前提が大きく異なる点に注意が必要です。仲介・買取は売却後に引っ越すことを前提とした方法であり、リースバックは売却後も賃貸として同じ家に住み続ける方法だからです。ここではまず4つの選択肢の全体像を押さえ、このあと前半で仲介・買取による通常の売却を、後半でリースバックを中心に解説していきます。
| 方法 | 売却後も住み続けられるか | 売却価格の傾向 | 現金化の早さ | 内覧の負担 | 向いている人 |
| 仲介 | 原則、引っ越しが必要 | 相場に近づきやすい | 買主次第 | 大きい | できるだけ高く売りたい人 |
| 買取 | 原則、引っ越しが必要 | 仲介より低くなりやすい | 早い | 小さい | 早く現金化したい人 |
| リースバック | 賃貸として住める(所有権は移る) | 市場価格より低くなる場合がある | 比較的早い | 小さい | 売却後も今の家に住みたい人 |
| リバースモーゲージ | 所有権を残したまま住み続けられる | 売却ではなく借入 | 審査次第 | 基本的になし | 所有権を残して資金調達したい人 |
まず見ておきたいのは「売却後も住み続けられるか」という軸です。仲介と買取は、いずれ買主へ家を引き渡す以上、基本的に引っ越しが前提になります。一方でリースバックは、自宅を売却したあとに賃貸借契約を結ぶ仕組みのため、家賃を払いながら同じ家に住み続けることができます。
なお、リバースモーゲージは厳密には「家を売る方法」ではありません。自宅を担保にお金を借りる仕組みで、所有権を残したまま資金を調達できますが、年齢や担保評価、相続人の同意、対象物件の種類などに条件があり、誰でも利用できるとは限りません。
売却後に引っ越すなら「売り先行」の住み替えになる
ここからはまず、売却活動中は今の家に住み、売却後は新居や賃貸住宅へ引っ越す一般的な売却方法について見ていきます。売却後も同じ家に住み続けたい場合は、通常の仲介・買取とは別にリースバックを検討する必要があるため、こちらについては後半で改めて解説します。
住みながら家を売る一般的な方法は、「売り先行」と呼ばれる住み替えです。
売り先行とは、新居を購入する前に今の家の売却を進める方法です。現在の家に住みながら査定や内覧対応を行い、買主が決まったところで売買契約を結び、引き渡しまでに新居や賃貸住宅へ引っ越します。
反対に、先に新居を購入してから今の家を売る方法を「買い先行」と呼びます。買い先行なら空き家の状態で売り出せますが、今の住宅ローンと新居の住宅ローンが重なる「二重ローン」のリスクを抱えることになります。
| 項目 | 売り先行 | 買い先行 |
| 売却活動中の住まい | 今の家に住みながら売る | 新居に引っ越してから売る |
| 資金計画 | 売却価格が見えてから新居を検討できる | 売却価格が未確定のまま新居を買うことがある |
| 二重ローン | 避けやすい | 発生する可能性がある |
| 内覧対応 | 売主側の調整が必要 | 空き家のため案内しやすい |
| 仮住まい | 売却後に新居が決まらないと必要になる | 基本的には不要になりやすい |
| 向いている人 | 資金面のリスクを抑えたい人 | 新居選びを優先したい人 |
住宅ローンが残っている人や、売却代金を新居の購入費用に充てたい人にとっては、売り先行のほうが資金計画を立てやすいでしょう。ただし、売却後に新居が決まっていないと仮住まいが必要になる点には注意が必要です。売却活動と新居探しは、切り離さずに並行して進めるのが基本になります。
仲介で住みながら家を売る方法
仲介は、不動産会社に買主探しを任せる、もっとも一般的な売却方法です。媒介契約を結んだ不動産会社が、不動産ポータルサイトや、不動産会社同士で物件情報を共有する「レインズ」、チラシなどを通じて購入希望者を探し、問い合わせが入れば内覧を経て売買契約に進みます。
最大のメリットは、市場価格に近い金額で売れる可能性があることです。立地がよい、築年数が浅い、需要の高いエリアにあるといった物件では、複数の購入希望者が競合することもあります。
一方で、いつ売れるかは買主次第です。数週間で決まることもあれば、数か月以上かかることもあり、その間は内覧対応や室内の整理整頓が続きます。
できるだけ高く売りたい人、売却を急いでいない人、内覧対応にある程度協力できる人には仲介が向いています。反対に、とにかく早く資金化したい人や、室内を何度も見られたくない人は、買取を比較材料にするとよいでしょう。また、売却後も同じ家に住み続けたい場合は、後半で解説するリースバックも選択肢になります。
買取で住みながら家を売る方法
買取は、不動産会社自身が買主となって自宅を購入する方法です。一般の購入希望者を探すプロセスがない分、売却までの期間を大きく短縮できます。内覧も不動産会社による確認が中心になるため、一般の購入希望者を何組も自宅に招く負担を減らせます。
売却価格と引き渡し時期を不動産会社と直接調整できるのも買取の強みです。「いつまでに資金が必要」「いつまでに引っ越したい」という事情がある人には向いています。
ただし、買取価格は仲介より低くなる傾向があります。買い取った不動産会社がリフォームや再販を前提にしている以上、その費用や利益を見込んだ価格になるためです。
早く家を売りたい人、内覧対応の負担を減らしたい人、築年数が古く修繕が必要な家を売りたい人には買取が選択肢になります。時間をかけてでも高く売りたい場合は、まず仲介での売却可能性を確認してから判断するとよいでしょう。
住みながら家を売るメリット
住みながら家を売ることには、資金面と生活面の両方でメリットがあります。特に住宅ローンが残っている人や、売却代金を新居の購入資金に充てたい人にとっては、無理のない住み替え計画を立てやすい方法です。
売却価格がわかってから新居を検討できる
新居を先に購入すると、今の家がいくらで売れるかわからないまま住宅ローンや予算を決めることになります。想定より低い価格でしか売れなかった場合、そこで資金計画が崩れてしまうこともあるでしょう。
住みながら売却する場合は、査定額や売却見込み額を確認したうえで新居の予算を組み立てられます。売却代金で住宅ローンを完済できるか、自己資金をどれだけ残せるか、新居にいくら充てられるか。こうした計算を先に済ませてから住まい探しに進めるのは、大きな安心材料になります。
二重ローンのリスクを抑えやすい
住宅ローンが残ったまま新居を購入すると、今の家のローンと新居のローンが一時的に重なることがあります。これが二重ローンです。
毎月の返済額が一時的に膨らむため、売却がすぐに決まればよいものの、長引けば家計への負担は無視できなくなります。住みながら売却する場合は、売却代金でまず今のローンを完済してから新居購入を進めやすいため、二重ローンのリスクを避けたい人には有力な選択肢になります。
仮住まい費用を抑えやすい
住みながら家を売る場合、売却活動中に別の住まいを借りる必要がありません。売却が決まるまでの家賃や仮住まい費用がかからない点は、地味に大きなメリットです。
仮住まいには家賃だけでなく、敷金・礼金、引っ越し費用、荷物の保管費用までかかります。現在の家から仮住まい、仮住まいから新居へと2回引っ越すことになれば、費用も手間も倍増します。売却後の引き渡し日と新居の入居日をうまく合わせられれば、引っ越しを一度で済ませることも十分可能です。
空き家の劣化や管理負担を避けやすい
家は、人が住まなくなると劣化が進みやすくなります。換気が行われないことで湿気がこもり、カビやにおいが発生しやすくなりますし、水道を長期間使わないと排水口のにおいや設備の不具合が出ることもあります。
空き家にして売却する場合、定期的な掃除・換気・通水・郵便物の確認などが欠かせません。新居が遠方であれば、それだけでも大きな負担になります。住みながら売却するなら、日常生活の中で自然と換気や掃除が行われるため、建物の状態を保ちやすくなります。丁寧に住まわれている家は、購入希望者にも良い印象を与えやすいものです。
購入希望者が生活をイメージしやすい
空き家は広く見えやすく、内覧もしやすい一方で、家具のない部屋では実際の暮らしをイメージしにくいこともあります。
住みながら売却している家であれば、家具の配置や生活動線が見えるぶん、「ここにダイニングテーブルを置けそう」「この部屋は子ども部屋になりそう」と具体的に想像してもらいやすくなります。加えて、朝の日当たりや冬の暖かさ、近所のスーパーの使い勝手、夜の静けさ、通学路の様子といった、資料だけでは伝わらない情報を、売主自身が直接伝えられるのも住みながら売却ならではの利点です。
住みながら家を売るデメリット
メリットがある一方で、住みながら家を売ることには当然、負担も伴います。とりわけ大きいのが、内覧対応とスケジュール調整です。売却活動中は、自宅でありながら「売り出し中の商品」でもあるため、普段どおりに暮らしにくい場面が出てきます。
内覧対応の負担がある
購入希望者は、実際に室内を見たうえで購入を判断します。間取り図や写真だけでは、広さや明るさ、設備の状態、におい、周辺環境までは伝わりきらないため、仲介での売却では内覧を避けて通りにくいのが実情です。
内覧希望は土日祝日や平日の夕方に集中しやすく、仕事や家族の予定と重なることも珍しくありません。急な内覧依頼に対応することもあるでしょう。内覧を何度も断ってしまうと、購入希望者が別の物件に流れてしまう可能性があるため、売却活動中はある程度、生活のペースを譲る覚悟が必要になります。
生活感が印象を下げる可能性がある
住んでいる家には、どうしても生活感が出ます。洗濯物、食器、子どものおもちゃ、ペット用品、玄関の靴、クローゼットの荷物など、普段の生活では自然なものでも、購入希望者の目には「物が多い」「部屋が狭い」「管理が行き届いていない」と映ることがあります。
特に印象を左右しやすいのが、水回り・玄関・収納・においです。高額なリフォームをする必要はありませんが、清潔感だけは崩さないようにしたいところです。売却活動中は「いつ内覧が入っても見せられる状態」を意識しておくと安心です。
内覧者が細かい部分まで見にくいことがある
居住中の家では、購入希望者が売主に遠慮して、クローゼットの中や寝室、子ども部屋、収納の奥まで確認しづらいことがあります。気になる部分を十分に見られないまま内覧が終わり、「決め手に欠けた」という理由で見送られてしまうケースもあるようです。
これを防ぐには、収納の中もある程度整理しておき、「収納もぜひご覧ください」と自然に声をかけられる状態にしておくことが効果的です。
売却後に仮住まいが必要になることがある
住みながら家を売っても、売却後の新居が決まっていなければ仮住まいが必要になります。売買契約から引き渡しまでには一定の期間がありますが、その間に必ず新居が見つかるとは限りません。希望エリアが限られている、子どもの学区を変えたくない、注文住宅の完成を待っているといった事情があれば、なおさらです。
仮住まいが発生すれば、家賃や引っ越し費用、荷物の保管費用がかさみます。こうした事態を避けるためにも、売却活動と並行して新居探しを進め、候補物件をあらかじめ把握しておくことが重要です。
住みながら売る場合と空き家にして売る場合の違い
住みながら売るべきか、空き家にしてから売るべきか。この判断に絶対的な正解はなく、資金状況や売却期限、内覧対応の可否、新居の有無によって向き不向きが変わります。
| 比較項目 | 住みながら売る場合 | 空き家にして売る場合 |
| 資金面 | 仮住まい費用や二重ローンを抑えやすい | 新居費用や仮住まい費用が先に発生しやすい |
| 内覧対応 | 売主側の予定調整が必要 | 不動産会社が案内しやすい |
| 室内の印象 | 生活感は出やすいが暮らしをイメージしやすい | 広く見えやすく、生活感が出にくい |
| 売却スピード | 内覧調整によって時間がかかることがある | 内覧機会を増やしやすい |
| 建物管理 | 日常的に管理できる | 劣化・防犯・管理負担に注意 |
空き家であれば、不動産会社は内覧を案内しやすく、購入希望者も気兼ねなく室内を確認できます。荷物がないぶん、部屋が広く見えやすいのも利点です。ただしその裏で、引っ越し費用や新居のローン、仮住まいの家賃が先に発生する可能性があり、管理を怠れば劣化や防犯面の不安も出てきます。
住みながら売る場合は内覧対応の負担こそありますが、売却代金を見ながら次の住まいを考えられる分、資金面のリスクを抑えたい人には向いているといえるでしょう。
住みながら家を売る流れ
住みながら家を売る流れは、空き家を売る場合と大きくは変わりません。ただし、内覧対応と新居探しを並行して進める必要がある分、スケジュールの立て方には工夫が求められます。
不動産会社に査定を依頼する
まずは不動産会社に査定を依頼し、自宅がいくらで売れそうかを確認します。査定額は、売却価格の目安になるだけでなく、住宅ローンを完済できるか、新居購入にいくら回せるかを判断する材料にもなります。会社によって査定額は変わるため、1社だけで判断せず、複数社に相談して根拠まで確認しましょう。
住宅ローン残高を確認する
住宅ローンが残っている場合は、売却前に必ず残高を確認します。売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消してから買主に引き渡すのが一般的な流れです。売却価格が住宅ローン残高を上回る「アンダーローン」であれば完済しやすい一方、下回る「オーバーローン」の場合は、不足分を自己資金で補う必要があります。
不動産会社と媒介契約を結ぶ
仲介で売却する場合は、不動産会社と媒介契約を結びます。契約には一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の3種類があり、複数社に依頼できるか、自分で見つけた買主と直接契約できるか、報告頻度がどう変わるかが異なります。契約形態だけでなく、担当者が居住中の物件をどう見せていくか、内覧対応をどう調整していくかも、あわせて確認しておきたいポイントです。
売却活動と内覧対応を行う
媒介契約後、不動産会社が売却活動を始めます。ポータルサイトやレインズへの掲載、既存顧客への紹介などを通じて購入希望者を探し、問い合わせが入れば内覧の日程を調整します。
住みながら売る場合、この内覧対応の質が成約を大きく左右します。室内の印象がよければ検討度は上がりますし、逆に掃除不足やにおい、過度な生活感は、せっかくの機会を遠ざけてしまいます。
売買契約を締結する
購入希望者から申し込みが入り、価格や引き渡し時期の条件がまとまれば、売買契約を締結します。この時点で引き渡し日が具体的に決まるため、住みながら売却している場合は、それまでに新居や仮住まいへの引っ越しを済ませる必要があります。契約後に慌てて新居を探すと候補が見つからず、仮住まいになりかねないため、売却活動中から新居候補を押さえておくことが大切です。
引っ越し・決済・引き渡しを行う
引き渡し日までに荷物を搬出し、原則として空室の状態にします。決済日には買主から残代金を受け取り、住宅ローンが残っていればここで完済し、抵当権抹消と所有権移転の手続きを行います。鍵を引き渡せば、売却は完了です。
売却で利益が出た場合や特例を利用したい場合は、翌年に確定申告が必要になることがあります。マイホームを売却した際には、一定の要件を満たせば3,000万円特別控除などの制度を利用できる場合がありますが、適用要件は個々の事情によって異なるため、詳細は税務署や税理士に確認しましょう。
部屋をあまり見せずに家を売ることはできる?
住みながら家を売る流れの中で、多くの人が気になりやすいのが内覧対応です。「できれば部屋の中をあまり見せたくない」と感じる方も少なくありません。寝室や子ども部屋、収納、水回りといった生活感の出やすい場所を他人に見られることへの抵抗は、ごく自然な感覚です。近所に売却を知られたくない、内覧対応にあまり時間を割けない、という事情もあるでしょう。
とはいえ、仲介で一般の買主を探す以上、内覧なしで売却するのは簡単ではありません。家は大きな買い物ですから、写真や間取り図だけで決断する購入希望者はまれで、多くの人が実際に室内を確認したいと考えます。
それでも、内覧の負担を減らす工夫はできます。まず、室内写真や間取り図、修繕履歴、設備の説明資料をあらかじめ整えておくこと。情報が充実しているほど、購入意欲の低い内覧を減らしやすくなります。次に、「内覧は土日の午前中にしたい」「前日までに連絡がほしい」「寝室の収納は事前に整理しておく」など、不動産会社と対応ルールを共有しておくことです。
それでも一般の購入希望者への内覧はできる限り避けたい、という場合は、買取が選択肢になります。不動産会社が直接買い取る形であれば、一般の買主を何組も案内する必要はありません。一般の購入希望者を広く募集する売却活動に比べて、周囲に知られにくい形で進めやすい場合があります。また、売却後もそのまま住み続けたい人については、後半で解説するリースバックが有力な比較対象になります。
住みながら家を売るときの内覧対策
内覧を完全になくすのは難しいからこそ、限られた内覧機会でよい印象を持ってもらう準備が大切です。内覧の印象は、成約を大きく左右します。購入希望者は、資料だけではわからない「この家で暮らしたいと思えるか」を感覚的に見ています。高額なリフォームは不要で、大切なのは清潔感、明るさ、におい、そして生活動線と売主の対応です。
水回りは最優先で整える
キッチン、浴室、洗面所、トイレは、購入希望者が特に注意深く見る場所です。水垢やカビ、排水口のにおい、鏡の曇りは、想像以上に印象を下げます。売却活動を始める前に徹底的に掃除しておき、自分では落としきれない汚れがあれば、ハウスクリーニングの利用も検討しましょう。
玄関の第一印象を整える
内覧者が最初に目にするのは玄関です。靴が出しっぱなしになっている、荷物が雑然と置かれている、照明が暗いなど、玄関の印象が悪いと家全体の印象まで下がってしまいます。靴は靴箱にしまい、不要なものは置かず、内覧前には照明をつけて明るく迎えましょう。
においの対策をする
住んでいる本人は、自宅のにおいに気づきにくいものです。ペットやタバコ、料理、湿気の臭いは、玄関を開けた瞬間に伝わり、購入意欲に影響します。内覧前は必ず換気を行い、必要に応じて消臭剤を使いましょう。カーテンやカーペット、寝具など、においが染み付きやすい布製品も、できる範囲で洗濯しておくと効果的です。
室内を明るく見せる
同じ家でも、明るいか暗いかで印象は大きく変わります。内覧時はカーテンを開け、照明をすべて点灯させましょう。日当たりのよい時間帯に内覧を設定できれば理想的です。北向きの部屋や廊下、洗面所など、もともと暗くなりがちな場所ほど、照明で意識的に補うことが大切です。
不用品を減らし、収納に余裕を持たせる
物が多い家は、実際より狭く見えてしまいます。売却活動を始めるタイミングで不用品を処分し、当面使わないものはトランクルームなどに移すのも一つの方法です。引っ越し前の整理にもなるため、早めに手をつけるほど後が楽になります。収納の中も見られることを前提に、余白を残しておくと、収納力そのものが物件の魅力として伝わります。
修繕履歴や資料を用意する
住みながら売る場合、売主自身が物件の情報を直接伝えられるのは大きな強みです。過去のリフォーム履歴、設備交換の記録、マンションの管理規約、購入時のパンフレット、間取り図、固定資産税通知書など、聞かれやすい資料は事前にまとめておきましょう。資料が整っていること自体が、丁寧に家を管理してきた証拠として伝わります。
売主だから伝えられる情報を用意しておく
朝と夕方の日当たり、風通し、近隣の雰囲気、夜の静けさ、スーパーや病院までの距離、子育て環境など、実際に住んでいるからこそわかる情報は、購入希望者にとって何より貴重です。売り込みすぎる必要はありませんが、質問されたときに誠実に答えられる準備をしておきましょう。良い点だけでなく気になる点も正直に話すことが、かえって信頼につながることもあります。
住みながら売却活動を進める前に確認すべきこと
ここでは、売却活動中は今の家に住み、売却後は新居や賃貸住宅へ引っ越す場合に確認しておきたいポイントを整理します。準備が不十分なまま進めると、買主が決まったあとで住宅ローンや引っ越しの段取りに問題が見つかり、話がスムーズに進まなくなることがあります。
なお、売却後も同じ家に住み続けたい場合は確認すべき条件が異なるため、後半で解説するリースバックの注意点もあわせて確認してください。
住宅ローン残高
住宅ローンが残っている場合は、現在の残高を正確に確認しましょう。売却価格が残高を上回るアンダーローンなら完済しやすい一方、残高のほうが多いオーバーローンの場合は、不足分を自己資金で補う必要があります。自己資金でも補えない場合は、金融機関との協議や任意売却など、別の対応を検討することになるため、早めに状況を把握しておくことが肝心です。
売却予想価格
不動産会社の査定を受け、どのくらいで売れそうかを確認します。査定額は「必ずその価格で売れる保証」ではありません。高い査定額だけを見て会社を決めると、売り出し後に値下げを繰り返す事態にもなりかねないため、査定の根拠や近隣の成約事例、販売戦略、売却にかかる期間の見込みまで確認しておきましょう。
新居や仮住まいの候補
売却活動と同時に、新居探しも進めておきたいところです。買主が決まってから探し始めると、引き渡し日までに間に合わないことがあります。学区や通勤、予算といった条件がある場合はなおさら、早めに候補を把握しておきましょう。仮住まいが必要になる可能性も考え、家賃だけでなく初期費用や引っ越し費用まで含めて、あらかじめ見積もっておくと安心です。
家族の合意
自宅の売却は、家族全員の生活に関わる大きな判断です。売却価格、時期、新居のエリア、子どもの学校、親の介護、老後資金、相続など、重視するポイントは家族それぞれで異なります。売却活動が始まってから意見が割れると、内覧対応や購入申し込みへの返答が遅れ、機会を逃しかねません。「いくら以上なら売るのか」「いつまでに売りたいのか」「売却後は引っ越すのか、住み続けたいのか」は、事前に話し合っておきましょう。
売却後の暮らし方
最後に、売却後の暮らし方も整理しておきましょう。売却後に新居や賃貸住宅へ移る前提であれば、仲介や買取が主な選択肢になります。できるだけ高く売りたいなら仲介、早く現金化したいなら買取が候補です。
一方で、「家は売りたいが、引っ越しはしたくない」という場合、通常の仲介・買取だけでは目的を満たせません。その場合は、後半で解説するリースバックを検討することになります。住み替えが目的なのか、資金確保が目的なのか、住宅ローンの整理が目的なのか。まずはここをはっきりさせておくことが、選択の第一歩になります。
住宅ローンが残っていても住みながら家を売れる?
仲介や買取で売却する場合、住宅ローンが残っていても住みながら家を売ることは可能です。ただし、買主へ引き渡す際には住宅ローンを完済し、金融機関が設定している抵当権を抹消しなければなりません。一般的には、売却代金を一括返済にあて、決済日に抵当権抹消と所有権移転を同時に行う流れになります。
問題になりやすいのは、売却価格より住宅ローン残高のほうが多い「オーバーローン」のケースです。たとえば住宅ローン残高が2,800万円あるのに対し、売却価格が2,500万円だった場合、差額の300万円を用意できなければ、通常の売却は難しくなります。
自己資金で不足分を補えない場合は、金融機関との協議が必要になることがあり、返済が厳しい状況であれば任意売却などを検討するケースもあります。まずは残高証明書や金融機関のオンラインサービスで正確な残高を確認し、査定額と照らし合わせて、売却代金で完済できるかどうかを早めに把握しておきましょう。
住みながら家を売るときによくある失敗
住みながら家を売ること自体は、それほど難しくありません。難しいのは、売却活動・新居探し・住宅ローン・家族の意向を同時並行で整理していくことです。よくある失敗をあらかじめ知っておくだけでも、同じつまずきは避けやすくなります。
新居探しを後回しにして仮住まいになった
「まずは売ってから考えよう」と思っていると、買主が決まったあとに慌てることになります。売買契約後は引き渡し日までに退去しなければならず、条件に合う新居が見つからなければ仮住まいが必要になります。仮住まいには家賃や初期費用、引っ越し費用がかさむうえ、引っ越しも二度手間になってしまいます。売却活動を始めたら、新居探しも同時に走らせておきましょう。
内覧を断り続けて機会を逃した
内覧対応が負担なのは事実ですが、何度も断ってしまうと購入希望者は別の物件へ流れていきます。特に条件のよい買い手ほど、複数の物件を同時に検討しているものです。「今週は忙しいから来週で」と先延ばしにしているうちに、他の家で決めてしまうことは十分にあり得ます。すべての希望に応じる必要はありませんが、できる限り協力する姿勢は保っておきたいところです。
査定額の高さだけで不動産会社を選んだ
高い査定額を提示されると、その会社に任せたくなるのは自然なことです。しかし査定額は「必ず売れる価格」の保証ではありません。相場より高すぎる価格で売り出すと問い合わせが伸びず、結果的に値下げを繰り返し、最初から適正価格で売り出した場合より不利になることさえあります。査定額の根拠、売却戦略、担当者の説明力、内覧対応の進め方まで見て会社を選びましょう。
家族間で意見がまとまっていなかった
自宅の売却は家族全員に関わる判断です。売却価格、新居のエリア、子どもの学校、親の介護、老後の暮らし方など、気になるポイントは家族それぞれで異なります。売却活動が始まってから意見が割れると、購入申し込みが入っても判断できず、せっかくの機会を逃しかねません。売却前に「いくら以上なら売るのか」「いつまでに売りたいのか」「売却後はどこに住むのか」を、家族で話し合っておきましょう。
住みながら売却活動を進めるのに向いている人・空き家にして売る方が向いている人
ここまでの内容を踏まえて、それぞれの方法が向いている人を簡単に整理しておきます。
住みながら家を売るのに向いているのは、資金面のリスクを抑えながら住み替えを進めたい人です。たとえば、住宅ローンが残っている、売却代金を新居購入費用に充てたい、二重ローンや仮住まい費用を避けたいといった事情がある場合は、住みながらの売却が合っています。ただし、内覧対応にある程度協力できることも前提になります。
反対に、すでに新居が決まっている人や資金に余裕がある人は、空き家にしてから売る方法も検討する価値があります。内覧対応の時間が取れない人、室内を見られることへの抵抗が強い人、できるだけ多くの内覧を受け入れて早く売りたい人にも、空き家での売却は選択肢になるでしょう。
なお、売却後も同じ家に住み続けたい場合は、ここまで見てきた「住みながら売却活動を進める」方法とは別に、リースバックを検討することになります。通常の仲介や買取では、売却後に買主へ家を引き渡す必要があるためです。
次の章からは、「売却後も住み続けたい」場合の選択肢として、リースバックの仕組みと注意点を整理していきます。
売却後も同じ家に住み続けたい場合はリースバックを検討する
ここまでは、売却活動中は今の家に住み、売却後は新居や賃貸住宅へ引っ越す一般的な売却方法を中心に見てきました。
一方で、「家は売りたいが、売却後も同じ家に住み続けたい」という場合、仲介や買取だけでは目的を満たせません。そこで選択肢となるのがリースバックです。
リースバックとは、自宅を不動産会社などに売却したあと、新しい所有者と賃貸借契約を結び、家賃を払いながら同じ家に住み続ける仕組みです。
老後資金を確保したい、住宅ローンの返済負担を整理したい、子どもの学区を変えたくない、引っ越しが体力的に難しい、近所に売却を知られたくない。こうした事情がある人に、リースバックは検討されています。
リースバックの本質は、「売る」と「住む」を切り離せることにあります。家を売って資金を得ながら、賃貸として住み続けられるため、通常の売却では解決しにくい「資金は必要だが、引っ越しはしたくない」という悩みに応えられる仕組みです。
ただし、売却価格が市場価格より低くなりやすいこと、売却後は毎月家賃がかかること、契約が普通借家契約か定期借家契約かによって住み続けられる期間が変わることには注意が必要です。この点は、次の「リースバックを検討するときの注意点」で詳しく解説します。
リースバックとリバースモーゲージの違い
今の家に住み続けながら資金を確保したい場合、リースバックとあわせて比較されやすいのがリバースモーゲージです。どちらも住まいを変えずに資金を確保できる点は共通していますが、リースバックが自宅を売却する仕組みであるのに対し、リバースモーゲージは自宅を担保に借り入れる仕組みである点が異なります。
| 項目 | リースバック | リバースモーゲージ |
| 仕組み | 自宅を売却し、賃貸として住み続ける | 自宅を担保に借入を行う |
| 所有権 | 売却後は買主へ移る | 原則として本人に残る |
| 毎月の支払い | 家賃 | 利息など |
| 資金の性質 | 売却代金 | 借入金 |
| 相続への影響 | 自宅は相続財産から外れる | 契約内容により相続時の精算が必要 |
| 向いている人 | 所有権を手放しても住み続けたい人 | 所有権を残して資金調達したい人 |
どちらが適しているかは、必要な資金額、年齢、相続の考え方、毎月の支払い能力によって変わります。「家を売ってでも資金を確保したいが、住み続けたい」ならリースバック、「所有権は残したいが、自宅を活用して資金を借りたい」ならリバースモーゲージが候補になります。いずれも家族と相談しながら、契約内容を慎重に比較することが欠かせません。
リースバックを検討するときの注意点
売却後も同じ家に住み続けたい場合、リースバックは有力な選択肢になります。ただし、通常の仲介売却とは異なり、自宅を売却したあとに賃貸借契約を結ぶ仕組みであるため、売却価格だけで判断するのは危険です。国土交通省の「住宅のリースバックに関するガイドブック」でも、売却価格や賃料、契約期間、買い戻し条件などを事前に確認することが重要とされています。
特に確認しておきたいのが、売却価格・家賃・契約期間・修繕費負担・買い戻し条件の5つです。
売却価格だけで判断しない
リースバックでは、一般的な仲介売却より売却価格が低くなる傾向があります。そのため「いくらで買い取ってもらえるか」だけを見ると、不利に感じるかもしれません。ですが、リースバックは売却価格に加えて、住み続けられること、引っ越しが不要なこと、周囲に知られにくいことまで含めて判断すべき仕組みです。とはいえ、相場より極端に低い価格で手放してしまうのは避けたいところ。通常売却した場合の相場と、リースバックの査定額は必ず比較しましょう。
家賃を長期的に支払えるか確認する
リースバックでは、自宅を売却したあとも毎月家賃を支払い続けます。まとまった資金を手にできても、家賃の負担が重すぎれば生活を圧迫してしまいます。特に老後資金の確保が目的の場合は、年金収入や預貯金、今後の生活費を踏まえたうえで、家賃を無理なく払い続けられるかを慎重に見極める必要があります。売却価格が高くても家賃が高すぎては本末転倒になりかねないため、両方をセットで比較することが大切です。
普通借家契約か定期借家契約かを確認する
リースバック後の賃貸借契約が、普通借家契約なのか定期借家契約なのかによって、住み続けられる期間の考え方が大きく変わります。普通借家契約は一般的な賃貸契約と同様、借主が住み続けることを希望する場合、貸主側が更新を拒むには借地借家法上の「正当事由」が必要になります。一方、定期借家契約は期間満了とともに原則として契約が終了する契約形態で、再契約できるとは限りません。長く住み続けたいと考えているなら、この契約形態は必ず確認しておきましょう。
修繕費や設備故障時の負担も確認する
リースバックでは、自宅を売却したあとは所有者が変わります。それまで自分の判断でできていた修繕や設備交換も、売却後は賃貸借契約の内容に従うことになります。給湯器やエアコンなどの設備が故障した場合に誰が費用を負担するのか、経年劣化にともなう修繕はどこまで貸主負担になるのか、退去時に原状回復費用が発生するのかといった点も、契約前に確認しておきましょう。
買い戻し条件を確認する
リースバックでは、将来的に自宅を買い戻せる場合があります。ただし、買い戻せるかどうか、いくらで、いつまでに買い戻せるかは契約内容によって異なります。「いずれ資金に余裕ができたら買い戻したい」と考えているなら、口頭の説明だけで判断せず、可否・価格・期限を契約書でしっかり確認しておく必要があります。買い戻し価格が想定より高い、期限が短い、そもそも買い戻しが保証されていない、といったケースも実際にあるため、事前確認を怠らないようにしましょう。
住みながら家を売るときによくある質問
ここでは、住みながら家を売る際によくある疑問をまとめました。前半では、売却活動中に今の家に住みながら仲介・買取で売る場合の疑問を整理し、後半で、売却後も同じ家に住み続けたい場合のリースバックに関する疑問を取り上げます。
Q. 住みながら家を売ると売却価格は下がりますか?
必ず下がるわけではありません。室内が整理され清潔感があり、内覧対応もスムーズであれば、大きなマイナスにはならないケースもあります。家具の配置や生活動線が見えることで、むしろ暮らしをイメージしやすくなる場合もあるでしょう。ただし、生活感が強すぎたり、内覧対応の機会が少なかったり、室内が暗かったり、においが気になったりする場合は、印象が悪くなる可能性があります。
Q. 住みながら家を売る場合、どのくらいの期間がかかりますか?
売却までの期間は、物件の立地や価格設定、築年数、市況、内覧対応のしやすさなどによって変わります。数週間で買主が見つかることもあれば、数か月以上かかることもあります。住みながら売る場合は、内覧の日程調整をどれだけスムーズに行えるかも期間に影響しやすいため、早めに売却活動を始めておくと安心です。
Q. 内覧なしで家を売ることはできますか?
仲介で一般の買主を探す場合、内覧なしで売るのは難しいのが実情です。一方で、買取であれば、一般の購入希望者を何組も案内する必要は少なくなります。部屋をあまり見せたくない人は、仲介だけでなく買取も比較してみるとよいでしょう。
Q. 小さな子どもがいても住みながら売却できますか?
可能です。片付けや内覧対応は大変になりやすいものの、子育て世帯の購入希望者にとっては、むしろ生活イメージが湧きやすいという面もあります。完璧を目指す必要はなく、玄関・水回り・リビング・収納など、印象に残りやすい場所を優先して整えれば十分です。
Q. ペットがいても売却できますか?
ペットがいても売却は可能です。ただし、においや毛、傷は内覧時の印象に影響するため、内覧前には掃除と換気を徹底し、必要に応じてペットを一時的に別室に移す、家族や施設に預けるといった配慮をするとよいでしょう。
Q. 家を売ったら税金はかかりますか?
利益が出た場合は、譲渡所得税などがかかることがあります。ただし、マイホームの売却では一定の要件を満たすことで3,000万円特別控除などの特例を利用できる場合があります。譲渡損失が出た場合、確定申告が不要となるケースもありますが、損益通算や繰越控除といった特例を利用したいときは確定申告が必要になります。所有期間や居住状況、過去の特例利用状況によって扱いが変わるため、具体的な内容は税務署や税理士に確認してください。
売却後も住み続けたい場合のよくある質問
Q. リースバックなら本当に住み続けられますか?
賃貸借契約を結ぶことで住み続けられる仕組みではありますが、実際にどのくらい住み続けられるかは契約内容次第です。普通借家契約か定期借家契約か、契約期間は何年か、更新や再契約は可能か、家賃はいくらか。長く住み続けたい人ほど、こうした条件を事前に慎重に確認しておく必要があります。
まとめ|住みながら家を売るなら「売却後の暮らし」まで考える
住みながら家を売ることは可能です。ただし、その意味は大きく2つに分かれます。ひとつは、売却活動中は今の家で暮らしながら買主を探し、売却後は新居や賃貸住宅へ引っ越す方法です。もうひとつは、自宅を売却したあとも同じ家に住み続ける方法で、この場合はリースバックのような仕組みを検討することになります。
売却活動中に今の家で暮らしながら買主を探し、売却後に新居へ引っ越す「売り先行」の住み替えは、資金面のリスクを抑えやすいという意味で理にかなった選択肢です。ただし、内覧対応や室内の整理整頓、売却後の引っ越しタイミングには相応の準備が必要です。新居探しを後回しにすれば、仮住まいという想定外のコストが発生することもあります。
そして、「家を売りたいが、引っ越しはしたくない」という場合は、通常の仲介売却だけでは目的を満たせません。売却後も同じ家に住み続けたいなら、リースバックという選択肢を検討する必要があります。
大切なのは、家を売ることそのものより、売却後にどう暮らしたいかまで見据えて方法を選ぶことです。できるだけ高く売って新居に移りたいのか。早く現金化したいのか。住み慣れた家にそのまま住み続けたいのか。所有権を残して資金調達したいのか。そうした目的を整理したうえで、仲介・買取・リースバック・リバースモーゲージそれぞれの違いを比較し、ご自身と家族に合った方法を選びましょう。
セゾンのリースバックについて
ここからは、売却後も同じ家に住み続けたい方に向けたご案内です。
「家を売りたいが、引っ越しはしたくない」「老後資金を確保しながら、今の暮らしを続けたい」「住宅ローンの返済負担を整理したいが、住み慣れた家を離れたくない」
こうした思いをお持ちの方には、セゾンのリースバックも選択肢のひとつになります。
セゾンのリースバックでは、お客さまのご自宅をセゾンファンデックスが直接買い取り、売買代金を一括でお支払いします。売却と同時に賃貸借契約を結ぶことで、売却後も住み慣れたご自宅にそのまま住み続けることができます。
原則として普通賃貸借契約(普通借家契約)となるため、お客さまが希望される間、住み続けることが可能です。また、所有者がセゾンファンデックスとなるため、固定資産税の支払いがなくなり、マンションの場合は、管理費・修繕積立金をお客さまが所有者として直接支払う必要もなくなります。
売却代金の使いみちは自由で、日常生活の資金、ローンの返済、老後資金、事業資金など、さまざまな目的に活用できます。将来的に、売却したご自宅を再度購入することも可能です。
相談・簡易査定・現地調査は無料で承っています。売却後も今の家に住み続けたいとお考えの方は、まずは売却価格と家賃のバランス、契約内容、将来の住まい方を確認することから始めてみてください。
※賃貸借契約にあたり、敷金として家賃1か月分をお預かりします。また、ご契約プランに応じて、保証会社に所定の保証委託料をお支払いいただきます。

